神奈川県鎌倉市の建築家による建売住宅の建築販売/注文住宅の設計及び建築請負/土地の宅地造成・開発分譲販売/不動産売買・不動産仲介

TOPページ
>
会社概要
>
過去のおもしろブログ
>
H20年度過去ブログ

H20年度 過去ブログ

 

未曾有の不景気

■H20.11.24

不景気の風が吹き荒れていますが…
裾野にいる我われには、遥か上空の話かのように、その風を肌にあまり感じません。

物は今までどおり買えるし、水は飲めるし、電気は通ってるし…
物価は高くなったといいますが、キャベツ50円、カップラーメン100円、セーター1000円で手に入ります。ガソリンが値上がり続けたのにはヒヤヒヤしましたが、それでも月3,000円程度の差。
好景気だろうが大不況だろうが底辺の我われ日常は、実は大して変わってないのです。

なんだか、マスコミに『好景気』だの『大不況』だのと踊り踊らされているような気がしてなりません。

企業倒産が相次ぎ、仕事にあぶれた人は多くいると報道されていますが、不動産業界にいたっては「潰れて当たり前」と思えるところが倒産しており、地に足が着いた業者は、皆、代わらず頑張っています。
新興ビルダーと云われる、なんでも良いから建てまくって外国ファンドに売るなんていう乱暴な商売をしている業者は、ハッキリ言って潰れて当たり前です。そんな業者に行け行けドンドンで金をつぎ込んでいた銀行も同等だし、極端に言えば、そういう会社を選んで就職した人は、職にあぶれてもしょうがないんだと思う。

個人でやってる職人さんや町工場は取引先が潰れて正直大変だと思います。ただ、私の周りの腕の良い人たちは、不景気でも引っ張りだこ。飲食業界は去年に比べて落ち込みが物凄いと誰もが口にしていますが、美味しい店はあいかわらず行列を作っています。
先日、ラーメンの鬼「佐野みのる」の弟子が藤沢に新しくラーメン店を出したというのを聞いて食べに行ったのですが、一杯1000円前後のラーメンに20席が全て埋まり、後ろには10人が行列が出来ていました。

僕の感覚は、今だにラーメン一杯=400円。
だから600円で高いと思う。1000円のラーメンなんて信じられない金額ですが、メニューを見ると1500円のラーメンもあり、それを注文する人も多くいるんです。

その状況を見たら、「不景気って、何処の話なんだ?」って、正直思うんです。

個人の消費は、不景気になると『安くてよいモノ』または『高くても良いモノ』へ移行していくのかな?
景気落ち込みを機に、企業だろうが家だろうが、食べ物だろうが技術であろうが、ダメなものは何であろうが淘汰され、確かなモノが残る…そんなユーザーによる「棲み分け」が始まっているのかもしれません。


テレビは、日々アメリカ経済と世界経済の混乱を「世界の終わり」のように報道しています。
個人の不安を最大限あおっておいて、直後同じ番組でゴルフや野球、モータースポーツ等をにぎやかに扱っています。

偏見、個人的な偏見を言わせてもらうと…
借金で潰れそうな日本に降りかかったアメリカ発の未曾有の大恐慌だと言うわりに、ゴルフや野球やサッカーって、なんだか違和感ありませんか?

スポーツって、遊びです。娯楽でしかありません。
誰がなんと言おうと、僕はそう思います。

プロのゴルフ大会が毎週のように開かれ、男女問わず何千人という選手が野原で小っこいボールを叩いて追っかける。穴にボールを入れて優勝して何千万円、2位で800万円、10位でも300万円。だれが何億かせいだ、さくらちゃんが1億円、ももこちゃんが2億円?

それって、必要なんですか?

毎年この季節に必ず大騒ぎしている野球選手らの年棒交渉。2億円を保留しただのFA行使だの5億円更新だの…

野球選手って、そんなに価値があるんだろか?

世界中の企業のどこもかしこもが大赤字の決算見通しを発表している状況で、かたや莫大な額のスポンサー料を計上し、大会の運営費やら選手への賞金や報酬を出し続けている。

年収300万円足らずでボーナス削られながらも一生懸命働いているサラリーマンが、何十万人とそれらの企業を支えています。
その社員達の方がずっと価値あるんじゃないの?
一社員の報酬を上げることを最大限考えるのが会社として正しい形なんじゃないんですか?

テレビを見ていて、真剣にそう思う。

野球選手1人に払う5億円で、年間100人の雇用が出来るんです。
5億円あれば、1600人に1人頭30万円のボーナスを出せるんですよ。


「スポーツは我われに夢を与える」
なんて良く言いますが、それは興味がある人だけで、興味が無い人には、野球もテニスもサッカーもゴルフ・バレー・体操・スケート・格闘技etc、全部同じなんです。

特に、数あるモータースポーツに至っては、個人的に一寸の存在価値すら見出せません。
排気ガスが社会問題になっているこの温暖化の地球上で、F-1って何のためにやってるの?
ミハイルシューマッハの現役時の年棒44億円。佐藤琢磨で1億円。そして、開発費やらなんやらで年間500億円を費やしているトヨタやホンダ。

・・・その金
地球温暖化の進行を止める為に使ったらどうやねん!

せめて、電気自動車のレースやったらいいやん!

というか、ロボットも動かせるこの時代に、なんで世の中、電気自動車が主流ではないんだ???


とにもかくにも、様々な娯楽に莫大な金をつぎ込みながら、契約社員の首を切りまくって、工場閉鎖や減産、減棒を行なって行く自動車メーカーを、僕はどう考えても納得が行きません。
そう考えると、GMやフォード、クライスラーがすでに経営不能に陥っているというのも、なんだか、とても納得が行きますし、清々しい気分です。


「えらい偏見だな」とお叱りを受けそうなので、この辺でやめておきます。(^^;)
ちなみに、私はサッカーも野球もテニスも一通り経験したことあります。テニスや格闘技にどっぷりとはまった時期もあります。若い頃は車の「走り屋」などをやっておりました。(^^;)

なにはともあれ・・・
今の日本にマスコミの言うような「未曾有の不景気」という表現は、絶対間違ってますよ。
アジアや南米の一部では、毎日のように街中で商店が襲われたり暴動が起きたり、食べるものが無くなり配給に列をなす人たちであふれている・・・そんな現状を直視すれば、我われの社会はまだまだ不景気には程遠い状況なのだと、思う今日この頃です。
ページのトップへ




耐震診断と天下り

■H20.10.13

文部省が全国の公立小中学校を対象に耐震調査をしたところ、1万校が震度6強で倒壊する可能性が高いことが、今年半ばに発表された。
この対象建物に耐震化工事を行なった場合、1校1億円の工事費が掛かり、総額1兆円にも上るという。

そして、国は今後3年を目処に予算を組み、工事を行なうとのことを方向性として決めた。

一棟1億円…

かなり高額な感を受ける。
今回の調査以前のものをあわせると耐震補強が必要な建物は4万棟を超え、また、校舎1棟の調査に一時審査で20から30万円・問題がありそうな場合に2時審査を200万円~300万円もかけているそうで、調査だけで…12万棟に360億円、そして問題がある4万棟の2時審査に1200億円も掛けていることになる。

この費用は、税金である。

そもそも、耐震調査とは、誰がどのように行なって、どのような数値で決められたものなのだろうか?
調査に関しては建築士会登録の民間建築士事務所が請け負っているようだが、基準を調べると「Is値」という言葉が出てきた。
なんか聞いたことがあるな?

そう、あの姉歯事件で問題になった耐震プログラムの名前そのものです。

当時、耐震性に全く問題がない建物でもそのプログラムで倒壊危険の数値が出るとして、様々な議論が交わされたと記憶しており、信憑性が低いという専門的な話も効いたのだが…

この数値を辿ってみると「財団法人日本建築防災協会」なるものが出てきた。
この協会がプログラムを作り、この基準どうりに国指導のもと民間企業が調査をしていう。
この日本建築防災協会の会社概要を見てみると…
理事に名を連ねる人たちが・・・

某専務理事…建設省住宅局建築指導課長
某非常勤理事…建設省住宅局住宅都市整備公団管理官
某非常勤理事…建設省住宅局住宅整備課長
某非常勤理事…建設省建築研究所第一研究部長
某非常勤理事…国土交通省住宅局住宅総合整備課長
某非常勤理事…内閣府大臣官房審議官
某非常勤理事…総務省消防庁消防大学校長
某非常勤理事…国土交通省住宅局市街地建築課長

その他、兼任者を見ると…

(財)東京都防災建築まちづくりセンター理事長
(社)建築業協会専務理事
(社)日本ビルディング協会連合会常務理事
(社)日本建築士連合会専務理事
(財)日本建築センター専務理事
(社)東京消防設備保守協会理事長
(社)石膏ボード工業会会長
(財)大阪建築防災センター専務理事
(社)日本建築士事務所協会連合会常務理事
(財)日本消防設備安全センター専務理事
(財)高齢者住宅財団専務理事
東京大学大学院工学系研究建築学専攻教授


天下りだらけだ。
というより、理事がなんでこんなにいっぱい居るんだ?22人も居るぞ?
しかも、19人が非常勤っ??!!!!!!

非常勤の理事たちは、会社に行かずして報酬を受け取っている。
そして、公益法人は、国の特別会計から殆どが出資されており、我われの税金が運営費となっている。つまり、こんな働いていない、名前だけの理事を我われが養っていることになる。

しかも驚くことに、100%兼任者で、他の理事もしているという恐怖。
日本消防設備安全センターと東京消防設備保守協会って何が違うの?

・・・・そして驚くことに
こんな公益法人が日本全国に2万5000法人以上あるんです。

もし、各法人に非常勤理事が10人居たとすると25万人。
彼等が給与1人平均800万円取っていたとすると・・・
年間2兆円もの金を我われ国民は、知らぬ間に…全く知らぬ間に、官僚に詐取されていることになります。
そして、退職金を合わせると、一体幾らになるのだろうか。(冷汗)


先日、国会で、これらを見直そうと掲げる民主党の「天下り全面禁止」のマニュフェストに対し、甘利行政担当大臣が、人を小ばかにした半笑いでこんな事を言いました。
「役人は失業保険がないから、天下りは必要なんです。」
「官僚は特殊知識を持った国の宝だから職を辞しても生活できるようにしてやるべきなんです。」

いやいや、天下った官僚の大半が、働かずしてお金を貰ってるんですよ。甘利さん。(半笑)
そして、うん千万円もの退職金を3回4回と貰ってるんですよ。
しかも国家公務員共済会の恵まれた年金で、働き盛りの民間人の手取り給与以上の年金を毎月貰うんでしょが。


それで、どこにもお金がないといって消費税を上げるんですか?


今回の耐震調査も、金額があまりにも巨大で不透明な部分が多い。
そして、今後掛かる工事費用は天文学的な数字。

「子供を守る」というのを隠れ蓑にして、票田の建築士協会等に金をばらまき、そしてさらに工事で同じ事をしようとしているのではないか。

まさに・・・身の毛がよだつ状況。
そしてそれあからさまに守ろうとしている自民党。
そしてそれを改革すると断言する民主党。

選ぶのは…あなたです。



スケルトン

■H20.8.10

賃貸店舗を探す時「スケルトン」という文字が良く出てきます。
パッと思い浮かぶのはしゃれこうべの「骸骨」ですが、この場合は「がらんどう」の状態を指します。

空間を賃貸するイメージで、契約に「何もない状態のまま賃貸し、出て行くときは何もなかった状態に戻す」という特約を付けるのが一般的で、貸主に大きなメリットがあるとされています。

①に、設備コストが不要
②に、設備の維持管理が無い
③に、新たな賃貸人が内装を好きなように作れる。

逆に借り手には、内装を自由に構築できるというメリットがあります。
但し、この場合、借りる側は多大な内装費用が負担となります。

・事務所で数百万
・軽飲食で1,000万前後
・本格飲食店であれば2,000万円以上

その他に契約金や保証金(家賃の10倍相当)、当面の事業資金(300百万程度)などが必要となるので…
例えば30坪のスケルトン店舗でラーメン屋をやろうとすると、大よそ2千万円の総資金が必要となる事となります。また、出て行くときの解体費まで計上しなければならず…脱サラでスケルトン店舗に手を出すのは、人生を掛けた大冒険と言わざる得ません。

これらを考えると、スケルトン店舗は資金力がある業者向きといえ…
また、貸主に一方的に有利な契約という事になります。


ところが、このスケルトンには、貸主に対しても大きな落とし穴があるんです。

我々は職業柄、数多くの店舗物件を訪れます。
その中で、見るも無残な「廃墟」のようになった物件をたまに見受けます。

ブレーカー(掘削機)でハツられ、ガタガタになってしまった基礎コンクリート…
配管を取り回すのに至る所が削られた床や壁。それらを無理に取り外した痛々しい痕…
石膏ボードを釘打ちし、その後雑に剥がされ、穴だらけになった構造体…

私が大家だったら、頭を抱える途中で卒倒しそうな…惨状です。

解体に携わる業者の良し悪しもありますが、物を壊すというのは、とてもデリケートだという事を皆、契約の時に忘れてしまっているのです。構造と内装は、全く別に見えて、実は、とても複雑に絡み合っています。オフィスビルやオフィス店舗であれば、簡易内装の脱着が容易な構造設計になっているのですが、個人所有の小規模ビルや店舗付き住宅などは、全く別のモノと認識しなければいけません。

特に鎌倉(観光地)は、住居兼用店舗が多い。

1階部分は貸店舗にして、2階3階は自宅としている物件なのですが、この手の建物は、内装と躯体を分離できる構造になっていないことが殆どで、内装を壊すごとに建物の寿命が大よそ5年単位で縮まっていきます。(下手をすると取り返しが付かない惨状になることも…)

現在、飲食業界は不景気の真っ只中。
新規店舗が生き残る可能性は50%以下です。ダメな店は半年も経たないうちに潰れてしまいます。貸す側も、それを見込んで契約をしなければならず、その都度、スケルトン契約として解体をしていたら、建物はあっという間にガタガタになってしまいます。

「じゃあ飲食には貸さなければよいじゃないか?」という声が聞こえてきそうですが、現在、店舗需要の多くは飲食業が占めます。飲食不可だとなかなか借り手が付きません。


ノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさんが「もったいない」という言葉を提唱しています。
この言葉は、ゴミ削減・再利用・再資源化という環境活動の世界共通語として全世界に広まっています。

内装を壊す現場に立ち会うと、私の頭には、必ずこの言葉が浮かびあがってきます。
解体で出る石膏ボードやグラスウール・塗料付きの材木等は、産業廃棄物としてそのまま埋め立てたり、または特殊な焼却を必要とします。
つまり、壊してしまえばリサイクルが効かず、直ちに建築廃材となり環境破壊の大きな問題の一つになってしまうんです。

解体=不リサイクル=自然破壊なんですね。


先日、知人のレストランが店舗の移転を行うことになり、とてもオシャレでまだまだ使える内装を拝見し…
「内装をこのまま残して新しい借主を探す方が絶対良いですよ。」
と、大家さんと交渉をするよう提言したのですが、大家側の不動産屋の答えは「スケルトン契約だから、すべて壊してから出て行ってください」の一点張り。

この内装を作るのに掛かった費用は、大よそ1,000万円。
たった2年しか経っていない店をごく普通に壊している現場を外国人が見たら、きっと驚愕しますよ。
正直、こんなもったいないことをするのは、日本だけなんじゃないかな。

現在その店舗は、がらんどう状態で借主の募集を掛けていますが…
募集から1年経っても、未だに借り手が見つかっていません。(^^;)
私の見込みでは、内装が残っていれば1ヶ月もしないうちに新しい借主が決まっていたと思われます。

壊すということは、簡単のようで様々な問題を生みます。
また、賃貸経営で一番大事なことは「いかに建物を長く綺麗に維持していくか。」というところに尽きます。ただし、大家さんも日本全体と同じく高齢化が進んでいて不動産業者の言いなりという人が多いのも実情です。

そこで不動産屋がしっかりとした提言をすれば良いのですが・・・
実際、何も知らない業者が多く・・・
解体屋からのバックマージンを抜く為に、頑として解体を進める悪徳な業者も…非常に多い。

とにもかくにも、今一度…
スケルトンという賃貸方式を貸主も含め・・・
不動産業界全体で見直したほうが良いのではないかと強く思う、今日この頃です。




冷蔵庫の騒音

■H20.4.7

最近、家を買われる方に、一つの傾向があります。
それは、住宅と一緒に家具や家電も一緒に新しいものに買い換えるというもの。

一昔前までは、家という大きな買い物をする反面、「生活を切り詰める」という考え方が主流で、家電や家具にお金を掛けるなんてもってのほかだったのですが・・・、今は夫婦共働きの家庭が多く、住宅ローンの低金利や、ローン減税などにより、毎月の支払いにゆとりが生まれる事により、特に若い人の多くが、家と共に家電や家具を全て新品に揃えているようです。

住み替えや買い替え、夢のマイホームを手に入れる局面は「結婚」や「お子様の誕生」が大きく関わっているので「家族が増えて今まで使っていたものでは足りなくなる」というのも一つの要因なのですが、ただ単に「新しい家に住むのなら、全てを一新したい。」という単純な気持ちが、実はもっとも大きな理由のようです。

「今までと違う生活を手に入れたい!」

この気持ち・・・どちらかというと奥様の方が強く思うようですね。(^^)

そして、その中でNo1とNo2が「洗濯機」と「冷蔵庫」。
洗濯機は、ドラム式なんていうと20万近くするモノもありますが、縦型の乾燥機付き全自動洗濯機が4万円を切る金額で買えるので、ご主人もさほど苦労はしないと思います。(ちなみに日立の白い約束はオススメ)
ですが、いざ冷蔵庫となると…ご主人も少し青ざめます。

家族全員で使える400リットル以上の冷蔵庫、大よそ10万を超えます。
7万円前後の安いモノや、リサイクルの中古も多くある事はあるのですが…
こと冷蔵庫に関しては、簡単に安いものに手を出すと、とんでもないことになるんです。
安息な生活を大きく脅かすもの。

それは「騒音」です。

冷蔵庫を選ぶ時、皆さんは何を基準に選びますか?
室内の使いやすさ、広さ、製氷機の種類、個室の位置、高さ、巾、扉の形、色…etc
音って、まず気にしないですよね。
電気屋さんの売り場に行っても、電源が入って売っているところは皆無ですし、どこにも「音量」の表示なんてしていないですから、当たり前なんですが…。

冷蔵庫は、大型のコンプレッサーを内蔵しています。真夏でも一定の冷気を出し続けるわけですから、常にモーターとファンを高回転させていないと機能しません。

モーター音「ムウォォォォォォ~」
プロペラ音「ヒュッヒュッヒュ」
ガス抜き音「コポコポ」「キュリュキュリュ」

この異なる三つの音を発し、混ざり合い、何とも言えない低周波となります。


騒音と指針として、東京都が次のような目安を作っています。

120デシベル 飛行機のエンジン近く 
110デシベル 自動車のクラクション(前方2m) 
100デシベル 電車の通るときのガード下 
90デシベル 大声による独唱,騒々しい工場内 
80デシベル 地下鉄の車内(窓を開けたとき)・ピアノ 
70デシベル 掃除機・騒々しい事務所 
60デシベル 普通の会話・チャイム 
50デシベル 静かな事務所 
40デシベル 深夜の市内・図書館 
30デシベル ささやき声 
20デシベル 木の葉のふれあう音 


そこで、最新の冷蔵庫の音を調べてみました。

三菱14dB
ナショナル18dB
日立20dB
サンヨー23dB

「なんだ、木の葉の触れ合う音程度じゃん」と思ってはいけません。
深夜、静まり返った室内で、木の葉の触れ合う音は…デカいんです。

昔の家は、隙間風とは言わないまでも、今みたいに機密性が高い住宅ではなかったので、音というのはさほど気にはならなかったのですが、最近の家は、高気密が進み、音がとても響く構造になっています。また、近年ワンフロア化が流行っていたりするので、キッチンとリビングと寝室が一体、若しくは隣接している家が多く、そうした家は要注意です。
そして、最も注意しなければいけないのは、マンション。
殆どのマンションがRC構造なので、音が鉄筋コンクリートに反響して、倍になります。
例えば、サンヨー製の冷蔵庫をマンションのキッチンに置くと、部屋中が深夜の雑踏と同じぐらいの音になると考えてください。
私も、つい最近引越した賃貸マンションに、同様の冷蔵庫を購入し設置したのですが、あまりの反響音の凄さに夜も眠れませんでした。音の感じは「安いビジネスホテルの空調の音」とそっくりです。

冷蔵庫は、デザインと収容力だけで選んではダメです。
様子だけで買ってしまい設置してしまうと、大きく重い物なので簡単には動かせませんし、高額なものですから、すぐに違うものに買い換えるわけにも行きません。

もし我慢するしかなくなってしまったら…
ようやく手に入れた夢のマイホームも、冷蔵庫一つのせいで台無しになってしまいます。

人が不快に思わない音の基準は、20デシベル以下だそうです。
ただし、音の質により、それを下回っていても不快に感じたりします。ですから、なるべく低いに越したことはありません。そう考えると、三菱の冷蔵庫は静音では他のメーカーの追随をゆるしません。(ちなみに僕は三菱の回し者ではありませんので…^^;)

これから、冷蔵庫を選ぶ方は、音(デシベル)をチェックの項目に入れることをオススメします。




信頼できない人

■H20.2.17

先日、とあるお客さん(Aさん)の依頼で、経営金融コンサンタルトなる人に会いました。
Aさんは自営業を営んでおり、今後の事業の展開を知人に相談し、その人を紹介されたそうです。ですが…、今まで仕事一筋に生きてきたAさんです。難しい話をされてもサッパリ解らない。そこで私にその話を一緒に聞いてほしいとのことで、某日、立ち会って話を聞きくことになったんです。

名刺を交換し、席に座り、突然増えた私を不審に見つめながら、コンサルタントは早速話をし始めました。

要点は、現在の様々な借り入れ残と所有不動産の住宅ローンを一括借り換えして、毎月の支払いを軽減し、さらに新たに事業資金を借り入れ、潤沢な資金の元に更なる事業を拡大していく。という話なのですが…

その話が、解り辛いったらありゃしない。

「以前のクライアントがコンプライアンスをグローバルに…」
「デューデリジェンスを行なううえでリスクウェイトがマネージメントに…」

外国人?(□°;)
出てくるは出てくるは、横文字が…

クライアント(笑)は、この鎌倉の田舎で20年、飲食店を営んでる男性です。
今まで店頭に立って商品と共に生きてきた方なので、経済おんちで、もちろん金融用語など解るはずもありません。ましてや、この手の横文字など異次元の世界だと思われます。

終始口をポカーンと開けて、呆然と聞きつづけるAさん。
そして、33歳、不動産業13年目の私も、口が半開き状態。
ただ、Aさんには20年間1人でお店を切り盛りして大きくしてきたプライドがあります。口が裂けても「全然解らない」とは言えないようで、本来私が「もう少し解りやすく」と言うべきなのでしょうが、私も全く予想していなかったので、恥ずかしながらその雰囲気に飲まれてしまいました。

終わった直後に「どうですか、これだけ有利になりますよ」とAさんに問いかける経営コンサルタント。
その問いを「柳さん、どうですか。」と、そのまま私に丸投げするAさん(苦笑)
とりあえず「では、今の要点を解りやすく書面にして頂いて、後日じっくり検討しましょう」と言うことにして、その場をどうにか収めました。

コンサルタントが帰った後も、憮然とした表情でいながら、私に「信頼できる知人の紹介だから…」と口にし続けるAさん。
そんなAさんの戸惑いは、話の途中、隣に座っていた私は痛いほど感じました。
で、経営コンサルタントさんは何も感じなかったのでしょうか??
なんで、誇らしげに「このとおり私に全て任せてもらえれば、大丈夫です」って言えてしまうんでしょ?

コンサルタントとは…「専門知識を持って、企業に対して外部から客観的に現状業務を観察して現象を認識、問題点を指摘し、原因を分析し、対策案を示して企業の発展を助ける業務を行うこと」とされています。つまり『客観力』なんですね。
それを商売とするコンサルタントが、初対面のお客様の気持ちを「おもんばかれ」」なくてどうするんだ?と私は言いたい。逆にこういう職業の方は、素人にあれこれ口を挟まれるのを極端に嫌う傾向にあるので…
実は、ワザと解りにくく説明するのが常套手段で、客を雰囲気で呑みこみ、思い通りになるように仕向けているのでしょうか?

何はともあれ…
コンサルタントに限らず不動産業者でも同じですが、相手が解らないものを、そのままにして取引を行なおうとする人間や業者は、信頼が一切置けません。

私は、人の良し悪しを判断する時の最大の要因を「気遣い・心配り」だと考えています。

専門家は、その専門業務に長らく携わってきた訳で、「どの部分が一般の人は解り難いか」を熟知しているものです。相手を考えれば考えるほどわかりやすく説明しようと努力する筈で、それを一方的な表現であたかも「知ってるでしょ」と、有無も言わせないようにするような人間は、ただ単に「悪」だと思います。

そういえば…最近テレビで、政治家や官僚が難しい横文字をいっぱい使ってますね。
あれは、まさにそういうことだと思います。

相手を思い遣れば、悪い事なんて出来ません。
人間が、他の動物達よりも優れている唯一のがこの部分だと思うんです。だから、思いやりのない人間は、動物以下じゃないかなって・・・思うんですよね~。



数字の魔力

■H20.2.9

不動産の世界に足を踏み入れて、早12年目
最近、やたら気になることがあります。
というよりも…
以前からちょくちょく気にはなっていたのですが、とくに大した事でもないので、思い出しては忘れて、思い出しては忘れてを数年繰り返してました。

それは、なにかというと…不動産の価格です。

今度の週末、新聞折込の不動産広告を見てみてください。
なにかに気が付きません?
「1980万円」とか「4680万円」とか、やたらと10万円の位に「8」が多くないですか?
下の図は、当社が大変お世話になっている某不動産会社の新聞チラシなのですが…
 
掲載数20件のうち、16件(赤○)が10万円の位が「8」なんです。
その割合は、80%にも及びます。
そこで、現在鎌倉で売り出している不動産を大まかに検証してみました。
すると、全体でも「8」の確率が…大よそ8割を超えるんです。(□゜;)

なぜ??

一般的に不動産の価格とはどのように決められているのでしょうか?

個人が所有している不動産を「売りたいなぁ~」と思ったら、まず、近くの不動産会社に「いくらで売れるの?」と、問い合わせます。相談を受けた不動産会社は、周辺の売り出し状況と相場を調べ、その対象物件の単価を提示します。

例えば130㎡の土地を売りたいお客様に
不動産業者が坪単価105万円と値付けしたとします。(坪単価による提示が一般的)

130㎡を坪単位に直して39.32坪×105万とすると…
41,128,600円となります。
キリ良く4180万円にはなりませんね。

現在、不動産の登記面積はメートル計算の平米(㎡)です。日本で馴染みのある坪数に変換するには、日本古来から使われている「尺」にという概念に戻さなければなりません。

1坪とは、縦横1間(いっけん)の面積を云います。普通の畳を2枚横に並べた大きさです。
1間は6尺ですので、1坪は、6尺×6尺となります。
尺は、その昔「3.3尺が1m」とメリケンさんに決められていて…
1尺を計算すると30.3030303cmとなり、6尺は×1.818181818mとなります。

つまり1坪は、1.818181818m×1.818181818m=3.305785123㎡で、平米に×3.30578を掛ける事により、算出されるんです。


話が脱線しましたが…
ようは、何が言いたいかというと
大昔からある土地ならいざ知らず、正確に単価計算をした不動産の価格がキリ良く~80万円になる確立は、天文学的数字になると云う事です。

ではなぜ8という数字が、出てくるのでしょう?

小売業界で「心理価格」「端数価格戦略」という言葉があります。
200円と表示されている商品と、198円と表示されている商品を並べて見ると、たった2円でも198円の方が人間は断然値頃感や割安感を覚えるというモノ。また、1から9の数字の中で、「8」という数字がもっとも購買意欲を刺激する数字で、さらに、短縮して発音した時、末尾8には魔力があるようで…
イチキュッパー・ヨンキュッパー・ゴーサンパー、この「パー」という発音が、買う人に安心感をあたえると云うんです。

確かに、イチキュウゴー、ヨンキュッキュー、ゴーサンニーと発音すると、しっくりこないですね。
でも、不動産の価格は、ガムどかチョコとは桁が違うわけでして…
発音ごときで価格を決められてたら、買う側はたまったもんじゃないですよね。

そこでよくよく考えてみました。
当社が売り物件の値段を決めるとき、末尾(10万円)のことなど何も気にせず価格を決めています。
ですが、自然と8になっていることが多い。
「何でだろう」と考えても、理由がわかりません。もちろん「数字の魔力」なんて、今の今まで考えたことも無いし知りませんでした。
潜在意識の中で無意識に8が出てきているとしか、言いようが無いんです。

今、こんなことを考えながら、自分で自分を見つめなおしてみると、子供の頃から末尾が8の商品ばかりに接して来ているので、もう末尾が8じゃないと無意識に居心地が悪くなっているのではないかという結論に行き着きました。(^^;)

鳥の世界でいう「すりこみ」でしたっけ?
あれと同じような…
一種の洗脳ですかね。(^^;)

とにもかくにも、5000万円のものを4980万円にして販売しているなら納得はいきますが、4900万円のものを80万円乗っけて4980万円にしているのだと、お客さんは納得は行きませんよね。我々建売業者は、売値から逆算して仕入れ値を決めているので、「80万円乗っける」概念は当てはまらないのですが、個人が売主の「中古住宅」や「売り地」の場合は、注意が必要です。

この辺の見極めも、買う側にとっては重要といえます。